中古一戸建てのチェックポイント③
引き続き、中古一戸建てのチェックポイントについてです。
前回までは「基礎」の見るべきポイントをご紹介させて頂きました。
今回は「外壁」のチェックポイントからお伝えしていきたいと思います。
2.「外壁」
・ヒビ割れ
・継ぎ目の劣化
・チョーキング現象
ヒビ割れは基礎と共通した確認事項です。
ちなみに、そもそも住宅の外壁に課せられた最も大きな役割の1つは「防水」です。
ヒビ割れ以外の項目も「防水性が確保できているか」という視点が入ってきますし、これは次に紹介する「屋根」についても同様の考え方をしていきます。
これらについては「ヒビ割れ」という形状に限らず、「防水性を損なうような破損がないかどうか」という視点で全体を確認して頂けると良いと思います。
次に「継ぎ目の劣化」「チョーキング現象」を見ていきます。
これは外壁材にも寄ってきますが、一般的に採用例の多い「サイディング」の場合を想定しています。
サイディングとは工場で作られた板状の「外壁材」ですが、外壁表面をこの板で覆っていく「工法」を「サイディング」と呼ぶこともあります。
ちなみに、サイディング以外の外壁としては「タイル張り」「塗り壁」等が挙げられますが、これらのチェックは先に触れた「ヒビ割れを含む防水性を損なう破損の有無」を確認して頂ければ、簡易的な診断としては充分です。
さて「継ぎ目の劣化」についてですが、前述のようにサイディングは板状の部材を張り合わせています。
当然、板と板の間には隙間ができますので、そこに「コーキング材」と呼ばれるゴム質の材料を流し込み繋ぎ合わせています。
この「コーキング材」が劣化していないか、これをチェックしていきます。
新しく健全なコーキング材は、弾力があり、滑らかな表面をしています。
しかし、劣化が進むと弾力性が失われていき、表面もヒビ割れたりざらつきが目立つようになっていきます。
こうなれば、隙間から浸水する可能性が出てきますので補修が必要になるわけです。
最後は「チョーキング現象」です。
サイディングの表面を見て、粉を吹いているように見えた場合は「チョーキング」が起きているかもしれません。
表面を指でなぞったときにチョークの粉のように、白い汚れがついてしまうような状態を指します。
軽微な段階で表面の塗装を行えれば問題はありませんが、劣化が激しい場合、塗装では対処できずサイディングの交換を要する場合があります。
当然、塗装よりも交換の方が高くつきますので要注意です。