中古一戸建てのチェックポイント②
前回に引き続き、中古一戸建ての検討時に確認すべきポイントをご紹介していきたいと思います。
まずは、概要の紹介しかできなかった「基礎」のチェックポイントからお伝えさせて頂きます。
1.基礎
・ヒビ割れの有無
雨水による濡れと乾燥を繰り返すことによる軽微なヒビ(0.3mm以下)は構造上問題ないとされることもありますが、それ以上の幅になっている場合は要チェックです。
※目安として表面のざらついたモルタル層は2mm以上、モルタル層が無い場合0.5mm以上が要注意。
※ホームセンターなどで売っている「クラックスケール」というヒビ割れ用のモノサシがあると確認しやすいです。
ちなみに、たとえ軽微なヒビであっても、近い範囲に集中している場合などは、そこに強い力がかかっているケースがあり、注意が必要な場合もあります。
また、ヒビ割れの多くは縦方向に発生することが多いので、水平方向に走ったものがある場合は、設計・施工に問題がある可能性がありますのでこれも詳しく調べたほうが良いヒビの1つです。
「縦」で「軽微」なヒビでも、基礎の上から下まで縦断している場合は深刻なケースがありますのでこれも注意を要します。
・さび汁の有無
ヒビ割れから、鉄が錆びた時の赤茶色をした汁が出ていたり、跡がついていた場合は要注意です。
ヒビ割れが中の鉄筋まで到達しており、鉄筋が劣化、強度が落ちている可能性があります。
・不自然な雨染み
ヒビ周辺の雨染みが周辺よりも濃い場合、ヒビの深さがある程度深くなっている可能性が疑われますので要注意です。
また、ヒビを伴っていなくとも「雨が降っていないのに染みがある」「基礎周辺で不自然に濡れている箇所がある」といった場合には、床下か地中での水漏れの可能性も考えられます。
しかし水漏れがある場合は、室内で全く水を使っていない状態で、外の水道メーターを観察し「メーターが動くかどうか」で比較的容易に診断が可能なので、疑わしい場合は売主様にも協力してもらいながら水道メーターの確認を行うと良いでしょう。
・爆裂現象
鉄筋が錆びることにより膨張し、周辺のコンクリートを押し上げ割ってしまうことがあります。
こうした場合、膨張した鉄筋が露出してしまっていることがあり、見つけた場合は早急な補修が必要になるでしょう。
・蟻道(ギドウ)
読んで字のごとく「ありのみち」です。
シロアリが土や排泄物でつくるトンネル状の通り道を指しており、基礎とは違った色をしていますので、あれば発見は比較的容易です。
この他にも確認項目はあるにはあるのですが、ここまで細かく調べられていれば専門の器具を要さず調べられる範囲の多くはカバーできると思います。
次回からは「外壁」のチェックポイントに触れたいと思います。