「2001年以降」というブランド②
さて、前回に引き続き「2001年以降」に建築された物件の強みを解説していきたいと思います。
3.好立地物件が多い
これはあくまで「傾向がある」という程度ですが、2000年代初頭は比較的好立地での住宅供給が多くなされていました。
これには理由があります。
2000年代初頭は不況の影響で、企業も非常に苦労を強いられていた時期です。
そういった状況下で、バブル期に建てられた社宅や寮、保養施設等を手放す企業が増えていきました。
当時は今では信じがたい好立地に企業の寮が当たり前に建っていましたので、こういった物件の建て替えにより、多くの好立地物件の供給が実現した背景があります。
4.価格がお手頃
「3」の理由とも多少連動していますが、当時は今に比べ、材料費も人件費も何もかもが安いです。
結果、新築当時の価格が抑え目になっていますから、現在中古での購入をするとしても、築浅物件と比較して割安に感じられるものが出てきやすくなっています。
また、中古不動産価格は築20年間を超えると価格の下落が緩やかになります。
言い換えれば20年目までの方が、20年目以降よりも、資産価値が落ちるスピードが速い訳ですが、2000年代初頭の物件はまさにこの転換点に近しい訳ですので、購入した後の価格下落リスクが比較的少ないと言えます。
ちなみに最後に取り上げた「20年目以降の方が価格が落ちにくい」という点に注目すると「もっと古い物件のほうが良いのでは?」という疑問がわいてきます。
確かにそう言えるのですが、さらに古い物件を検討する場合にはいくつかの注意点が出て参ります。
・古い方が修繕費用が上がっていく可能性(リフォーム費用、マンションの場合は修繕積立金も)
・古くなると使えなくなる税制優遇がある。
・「新耐震基準」は1981年6月以降の建築確認から。
この他にも注意すべき点はいくつかありますが、比較的影響が大きい要素を抜粋してご紹介させて頂きました。
実際は物件の大きさや、耐火性能、耐震性能など様々な条件によって、状況は個別に変わって参りますので、全ての物件に共通したことではありませんが、参考にお役立て頂けますと幸いです。