家探しの基準3点セット③「自分好み」
前回までに家探しの基準3点セットについて、「貸せる」「売れる」という2つの視点についてお話させて頂きました。
それぞれ異なるアプローチではありましたが、結局はその不動産を活用した場合、どの程度の収入が期待できるのか分析しています。
理想を言えば、「いずれもの分析結果が優秀な物件」が望ましいのは言うまでもありませんが、実際はそんな素敵な物件にはそうそう巡り会えません。
逆にあった場合、「何か安い理由があるのか」を疑ってみたほうがいいかもしれないほどです。
というのも、実際の不動産には売主様がいらっしゃり、多くの売主様も熱心に勉強なさっています。
当然大切な不動産をなるべく高く売りたいとお考えですので、結果的にある程度のブレ幅はあれど適正価格に落ち着いていくようになっており、極端に優秀な物件というのは中々出てこないのです。
故に先述の2つの視点は、固執するのは禁物で「後悔しないための指標の1つ」として捉えて頂けると良いと思います。
さて、ここからは3点セットの最後「自分好み」について、これはずばり一言で表しますと「実際に見て、ときめいたかどうか」です。
俗っぽい表現になるので説得力が薄れるかもしれませんが、「ときめいたかどうか」は非常に大事な部分です。
マイホームの購入は非常に大きな決断をしなければならず、相応のリスクも背負わねばなりません。
しかし「分析」のし過ぎで、ご自身やご家族の満足度が下がっては本末転倒になりかねません。
しっかりと検討してリスクを減らす努力は必須ではありますが、反対に理想を追求する姿勢も忘れてはならないのです。
若干暴論にはなりますが、例え「貸せる」「売れる」の分析結果が優秀でなかったとしても、「それでも自分が満足するだけの魅力がある」と判断できれば、その物件の購入は検討する価値があると私は考えています。
資産性が高くなくとも、自分の理想にぴったりな物件なのであれば、満足度を優先する選択はあってもいいはずです。
ここで重要なのは、「リスクも検討し、決断をすること」ではないでしょうか。
リスクについて分析・検討することは、失敗の可能性を下げるだけでなく、後悔しない決断の一助になると思います。
皆様ももし決断に困る場面がございましたら、「貸せる」「売れる」「自分好み」この3点について少し考えてみてください。