賃貸か?購入か?③ 購入のメリット
購入のメリットについてもお話していきたいと思います。
すでに少し挙げているところでは将来的な住居費の圧縮がやはり大きいでしょう。
ローン完済後は、住居費が各種維持費(修繕費・管理費・税金等)以外はかからなくなることを考えれば、マイホームの購入は将来的な家賃も先払いで払い終えたような効果を得ることができます。
つまり、住居費という枠で見れば、住宅ローンの返済は「先行投資」としての側面があり、リターンとしてその後の家賃から解放されるだけでなく、何かの理由で働くことが困難になった場合などでも「住む場所は確保できている」という安心感を得ることができます。
近年では老後資金の積み立てを目的とした様々な投資商品があり、確定拠出年金など税制優遇の厚い優秀な制度も多々ありますが、自宅の購入も立派な「私設年金」となるということはお伝えしておきたいところです。
次に挙げられるメリットとしては「生命保険」としての役割も果たすということです。
マイホームの購入時に住宅ローンを組む場合に限りますが、住宅ローンには原則「団体信用生命保険(以下、団信)」という生命保険が付帯しており、万が一、ローンの名義人に方に不幸があった場合、残りの住宅ローンはこの団信により完済されるようになっています。
これにより、ご遺族は住居費の不安がなくなります。
その為、団信以外の生命保険については、未加入の方も既に加入済みの方も、住居費分の生命保険は不要になりますので、生活費や教育費等、住居費以外をカバーする保障を受けられるようにすれば足りることになります。
最後に、これは他の二つに比べれば少し小さな範囲にはなりますが、お子様がいるご家庭は認可保育園の保育料が安くなるかもしれません。
住宅ローンを利用時には一定の要件を満たすことで、所得税が軽減される減税制度がございます。
認可保育園の保育料は前年の所得税額に左右されますので、前述の住宅ローン減税の恩恵を受けることができる可能性があります。
ちなみに「住宅ローン減税」は、そのものが大変優秀な制度なのですが、利用するにはいくつかの要件を満たす必要がございます。
詳しくはまた改めてご説明させて頂きますが、50㎡以上のお部屋でない限り恩恵を受けることができませんので、お部屋選びの際はそういった「各種優遇施策を活用できるか」といった視点もお持ち頂けるといいかもしれません。