中古一戸建てのチェックポイント 室内編②
前回に引き続き、中古一戸建ての内見時にチェックすべきポイントをご紹介させて頂きます。
前回は床下を中心に見ていきましたので、今回は天井等、視線を上側に向けていきたいと思います。
5.壁・天井
壁と天井に関して、基本的に見つけ出したいのはまずは「雨漏り」、次に過度な「結露」です。
水が染み込んだことがある場合は、波紋状の跡がじんわりと広がっていたり、不自然に壁紙が浮いていたり、ひどいときには剥がれ落ちていることがあります。
そういった症状が出ている場合、できれば触ってみると良く、周辺の健全な面と比較して柔らかく感じる場合は水濡れの可能性が非常に高くなります。
また、慢性的に水気にさらされた場合、カビが生えてくることもあります。
ただ、カビは換気を充分にしていないなどの、使い方が原因で発生してしまうケースもあるので、必ずしも不具合でない可能性があることはご留意ください。
次に、壁紙の「ヒビ割れ」についてですが、これも不具合でないケースがありえます。
具体的には壁紙の下地となっている部材が湿度の変化に応じて膨張と収縮を繰り返し生じる壁紙の破れは問題ありません。
この場合の破れ方は比較的きれいな直線に近い形で出てくることが多いです。
注意が必要なのは、破れ方がギザギザとしている場合で、家全体に不自然な力が掛かってしまっている可能性がありますので要注意です。
6.屋根裏
最後に天井の更に上、屋根裏を見ていきます。
点検口がある場合はそこから、無い場合も押入れの天井部分から出入りができるケースがありますので確認していきます。
天井と同様に「雨漏り」の可能性を最大限に警戒していきます。
雨の日に確認すると最も確認しやすいですが、乾燥してしまっても雨漏りがある場合、木材に変色が見られることが多いので、周辺の木材と色が違っている箇所がないかを見ていきます。
また、最近の住宅では少なくなってきていますが、ネズミや鳥などの小動物や、蜂などの昆虫類が住み着いていることもあります。
住み着いた生き物の種類によっては巣や糞などの形跡・臭いが見つけられる可能性があるので、木材の影や横に伸びた梁の上など、通り道となりやすそうなところを探すと良いでしょう。
さて、専門知識がなくても目視で見つけられる代表的なチェックポイントをご紹介させて頂きました。
しかし前回の冒頭で申し上げたように、実際にどのような不具合が起きているのかや、不具合の有無についての判断はとても難しいです。
ここまでのチェックポイントを参考に、もしもご不安を感じられる場合、「ホームインスペクション」や「既存住宅瑕疵保険」といったサービスの活用をご検討いただけると良いかもしれません。
迷われた場合はご相談くださいませ。