田の字型間取りのチェックポイント②
前回に続いて「田の字型」の間取りについてお話させて頂きます。
間取り図ではもちろん、見学時に必ずチェックして頂きたい点があります。
それは「一番狭い居室の使い勝手」です。
3LDKですと、恐らく玄関側の居室のいずれかが一番小さいケースが多いと思います。
位置関係的に、玄関側の壁面が靴の収納によって圧迫されやすく、形状も真四角でなく変形になりやすくなっています。
ご自身がご覧になったとき、不便に感じられる場合は慎重に検討するべきだと思います。
考え方の基準として、「子供部屋にできるか」というのがわかりやすいと思います。
将来貸す場合も、売る場合も、メインターゲットは子育て中のご家族になる可能性が高い為、彼らにとっての利便性を確保すべきなのです。
より具体的な基準を示すのであれば、「シングルベットと勉強机を無理なく配置可能か?」を検証してみることをオススメ致します。
また、収納が全くないお部屋がある場合も注意が必要になりますので、併せて確認をしてみると良いでしょう。
ちなみに、この「一番狭い部屋の使い勝手」という基準については、70㎡くらいの一般的な3LDKを想定しています。
もしも検討中の物件が、立地重視の駅近コンパクトタイプ(50〜60㎡前後等)なのであれば、想定されるメイン顧客層が家族でなくなりますし、コンパクトタイプであれば最小の居室は「納戸」になるというのは仕方がないことですので、違った基準で検討する必要が出てきます。
コンパクトタイプについてはこの場では割愛させて頂きますが、ご検討される場合はよろしければご相談ください。
話を戻しますが、この他の注意点は以前にご紹介させて頂いた「良い間取りの条件」も併せてご確認いただければ、物件のおおよそのポテンシャルは把握可能ではないかと思います。
特に「デットスペース」についてはよくよく確認すべきポイントだと思います。
最後にここまでは田の字型の良くない点にばかり注目してしまったのでメリットも整理しておきたいと思います。
これは前回の冒頭にさらりと触れてはおりますが、なによりまず「割安」です。
他の間取りタイプよりも作りやすいので比較的お手頃な価格で手に入りやすい点は間違いなくメリットになります。
もう一点大きなメリットとしては、各居室の間に「廊下」や「水回り」が挟まった位置関係になっていることがほとんどですので、居室間の独立性が高いです。
お子様がある程度成長されて自立心が芽生えていく中では、満足度を得られやすい配置と言われています。