戸建とマンション、選び方の差
一戸建てとマンションの違いについてはそこまで質問される機会は多くなく、既に皆様のお好みに応じて選択済みの方が多いのですが、「選び方の差」についてはある程度お話する機会があるので触れておきたいと思います。
まず、大枠の考え方をお伝えしてしまうと、「一戸建て=土地重視」「マンション=建物重視」といえます。
一般的に多くの一戸建ては木造建築です。
木造はしっかりと建築されたものを細やかに手入れすることで長く住むことも可能ではありますが、一般的には「20年から30年程が寿命」と言われています。
つまり、コンディション次第ではありますが「建物は数十年後には無価値と判断されてしまう可能性がある」ということはリスクとして捉えておく必要があります。
ちなみに、木造以外にも鉄骨造や稀にコンクリート造の一戸建ても存在していますが、長短の差はあれど「寿命がある」という点は共通しますのでリスクの脅威度に差はあれど、リスクそのものは認識しておいて損はありません。
話を戻しますが、いつか無価値になってしまうかもしれない建物に対し、土地は経年劣化をしませんので無価値になることはそうありません。
何年後に売却したとしても土地分の価格は回収できる可能性が高いということです。
故に、一戸建ては「土地の価値を見ろ」とよく言われており、これが「土地重視」とお伝えさせて頂いた理由です。
しかし、マンションとなると話が変わります。
利便性・人気の高いエリアでは、築数十年を経過したマンションでも「レトロ」や「ヴィンテージ」と言われ、未だに高値で取引されているマンションが数多く存在しています。
借地権でない限りマンションでも各部屋毎に土地は付随していますが、そもそも各部屋に付随している土地の大きさは微々たるものですし、マンションの所有者皆様で共有している状態ですのでご自身だけの意志で何か手を加えるということはできなくなっています。
先にご紹介させて頂いた「レトロ」なマンションほどの「高値」を、その小さな土地の価格のみで賄えるケースは基本的にありません。
つまりマンションの場合、将来的な売却時には土地のみではなく、建物の価値も重要視されていることになります。
手入れが行き届いているマンションであれば築年数が古くとも建物の価値が評価されるのです。
ですので、マンションについては「建物重視」とお伝えさせて頂きました。
まとめますと、一戸建ての購入を検討される場合は「土地のポテンシャル」も必ず確認するべきで、逆にマンションは土地だけでなく「建物の質・管理体制」等の確認が重要になります。
後日、これらを見極めるときに注目したいポイントなどもご紹介させて頂きますので、ご参考にお役立て頂けますと幸いです。